2012/12/31 15:32:00
指揮者は棒を振るのがお仕事!
一般に指揮者はそう理解されていますよね!
つまり、指揮者の善し悪しは棒の善し悪しであると考え、バトンテクニック、つまり「棒を振ること」にばかりこだわる人がいます。
どうしたらもっと綺麗に、優雅に、流れるように振れるか…
もちろん、指揮者にとって棒の動きは重要です。
ですが、バトンテクニックしかできない指揮者はいい指揮者ではありません。
いくら綺麗な棒でも、演奏と分離しているような指揮は一流とはいえません。
さらに、バンドを無視して自らのパーフォーマンスに終始している指揮者は滑稽です。
指揮者が音楽を作っているとはいいがたい。
どうすれば、指揮者とバンドが一体化して、指揮者の棒にからみつくような演奏ができるのでしょうか?
それには、さまざまな方法があり、指揮者の天性の才能やカリスマ性から来ている部分もあると思います。
その要素が、気が遠くなるほど鍛錬、努力、試行錯誤の末に習得したものだとすると、言葉で説明することができない要素かもしれません。
いわゆる表面上のマネだけでは到底たどり着けないものもあるでしょう。
結論から言うと、指揮者に必要な要素を一言で言い表すことは不可能です。
だからこそ音楽は奥深いと思うのですが・・・
それでも、あえてアドバイスするとすれば・・・
たとえばどうしても発音のタイミングが合わないとき、奏者同士でリズム感がかけ離れているとき、音色が異なるとき・・・
よく指導者が指導するための言葉があります。
それは
「お互いのブレスを合わせて吹きなさい」
このポイントを守るだけで、驚く程アンサンブル能力が向上します。
管楽器奏者はブレスを大切にします。
指揮者はそれ以上にブレスを大切にしなければいけません。
一度プロの指揮者がレッスンをしている現場を見たことがあります。
そのとき、興味深かったのが棒を使わずブレスだけで指揮をしているのを見たときです。
曲が始まるとき最初のきっかけを、指揮者がバンドに指示をします。
あとはすべて指揮者のブレスで曲が演奏されました。
しかも、曲想によって全く指揮者のブレスが違いました。
このことは指揮者にとってブレスがいかに重要であるかを物語っています。
「呼吸を合わせる」という言葉がありますね。
アンサンブルコンテストで、互いの顔を見てブレスを感じながら吹いてる光景をよく見ます。
お互いのアイコンタクトや体の動きで、呼吸を合わせようとしているのです。
これは大編成のバンドになっても同じことです。
指揮者のブレスとバンドの全員(パーカッションも)のブレスを合わせる(感じる)
そうすることがバンド全員で巨大なアンサンブルを作り出すのです。
この事を指揮者と管楽器奏者は是非知っておいてください!
人気blogランキングへ
PR