2013/12/30 00:59:25
オペラ歌手のように、いい声を出す時の体の体勢と、楽器でいい音を出すときの体の体勢は、よく似ているのです。
両者とも体全体を使い、全身を共鳴させて演奏します。
響きを作り出しているのは、奏者自身なのです。楽器が全ての響きを作っているのではありません。
いまいち納得できないという方のために、実験をしてみましょう。
体中に力を入れて、筋肉を硬直させた状態で「アー」と発声してみてください。
「ガチガチにりきんでいる固い声」がでると思います。
次に体の力を極限まで抜き、再び発声してみてください。
力を入れている時とは声が変わりましたね。
発声は体に共鳴させているため、体のポジショニングが必要なのです。
つまり、体も楽器の一部と考えられます。
次に楽器で、先ほどと同じことをしてみましょう。
「体中に力を入れて、筋肉を硬直させた状態」と「力を抜いた状態」でチューニングの音を吹いてみてください。
おそらく前者は「暗くて固い、乱雑な音色」、後者は「柔軟な奥行きのある音色」になったのではないでしょうか。
つまり、「発声」だけでなく「楽器の演奏」も、体のポジショニングが必要ということになります。
楽器を吹くときも、地声のように吹くのではなく、オペラ歌手のようなブレスコントロールで、体の様々な部分が震えるような響きを感じて演奏してみてください。
のどを開いて、重心を下に、頭を響かせます。
どうしても力が入ってしまうという方は、「裏声」を意識してみてください。
裏声の喉の形、息の出し方に近づけて吹くと、柔らかでリラックスした音色になります。
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