2014/05/13 22:21:22
「斎太郎節」の主題による幻想/合田 佳代子
全国吹奏楽コンクール2014年 課題曲Ⅲ
宮城県の民謡を題材とした曲だ。陸前高田に伝わる歌がその源流にあるらしい。 斎太郎は、掛け声「サイドヤラ」から来ている、ただの当て字だ。別に特別な由来があるわではないが、何と素朴な歌だろうか。この曲には2つの傾向がある。陰と陽。緩やかな部分とスピード感あふれる部分だ。メリハリを効かせ雰囲気を変えよう。曲に奥行きが出る。 冒頭や中間部の緩やかな速度の場面は、日本の民謡風を表現する。表拍を重く感じるのがコツだ。 一方の速い場面は、ポップス風に表現する。裏拍からの16分音符、シンコペーションを歯切れよく吹こう。
この曲、構造は意外とシンプルだ。少人数でも十分曲になる。日本的な独特のフレーズ回しを研究しよう。といっても演歌風になってはいけない。テンポを揺らしたりせず、メトロノームどうり演奏すること。歌合奏が意外と功を奏しそうな曲だと思う。ゆっくりしたところで発音が甘くならないように。テンポがあがって雑にならないように。シャープなキレの良さと美しい響きをキープすること。鍵を握るのはスネアドラムか。パーカッションとカチリと組み合うような音形も意識しなければどんくさい演奏になる。
斎太郎節の主題による幻想:徹底分析
[前奏部分]
冒頭は発音が不明瞭にならないようにしよう。「プゥワアン」と出てしまってはいけない。明かりが静かに灯るように、アクセントの付いていない自然だがクリアな発音を心がけよう。 オーボエなどの音の立ち上がりが良すぎる楽器は息を流さずタンギングをして、息を押し込んでいく「トゥ、フウウ」といった発音を試してみよう。チューバなど低音楽器は、力強く演奏しよう!特に低音は弱く聞こえがち。低音に向かってクレッシェンドをするつもりで響きを増していこう。特に、2小節目の3連譜で音が萎えてしまわないように!フェルマータまで緊張感のある音を。とはいえ、音をつぶしてしまってはいけない。ここは、冒頭部分の曲の黎明期。慎重に、美しく演奏しよう。
[A]
良い音、良い音程で、まず良い響きを作ること。分厚く、素朴なフレーズを磨きあげよう。次第にこの曲の魅力がにじみ出てくる。木管楽器はピッチに注意だ。9小節目からは、アルト、オーボエ、クラリネットは情感たっぷり朗々と歌おう。同じフレーズ同士でアーティキュレーションを統一しよう。フレーズがスッキリ聞こえるはずだ。特にユーフォニウムは、木管やトランペットのようにシャープなアーティキュレーションに合わせよう。
[B]
アーティキュレーションを正確に演奏すること。シンコペーションのまん中にあたる4分音符は少し強調すると躍動感が出る。チューバ、ユーフォなどの小節頭の8分音符は、音形で勢いを作ろう。アルトは、低音域になるが反応良く吹くこと。これらは、発音が遅れて聞こえがちな楽器なので注意。また、決してフレーズ感を大事にして音符が一つ一つバラバラの単発打ち込みにようにならないようにしよう。フレーズ感がイマイチわからなければ、音符をすべてスラーでつなげて吹いてみるといい。いくつかの音符がまとまってフレーズに聞こえるはずだ。テンポ感が合わないときは、スネアドラムをよく聞くこと。
[C]
mpになって音量が落ちるが、響きとスタッカートの音形はキープしよう。4小節目8小節目に出てくるバスクラなどの4分音符も鋭く吹くようにしよう。7小節目のアルト、15小節目のアルト、テナーは、それまでの流れを壊さないように、フレーズに乗っかろう
[E]
伴奏の4分音符は、スタッカートが付いているが短くなりすぎず響きを残す。付点8分音符と次の16分音符の間にしっかりとしたスキマを空けること。「チャーーチャラ」ではなく「チャーンッ!チャラ」だ。トロンボーンとユーフォのフレーズもスラーの切れ目できちんと音を切り、クリアな発音をすること。101小節目からは和声進行を意識しよう。
[F]
107小節目の3連符では最初の低音が聞こえにくいのできちんと頭の音を鳴らそう。息をしっかり入れて音を狙おう。
[G]
ここからは、音程に注意 [I] フレーズ感を感じながら演奏しよう。
[J]
Kに入る1拍前185小節目で十分に音量を下げること。sub.mfを守ろう。ちなみにこのsub.mfの前ではブレスはとらない方がよい。そのあとの長いクレッシェンドを意識しよう。
[K]
クラリネット1st等が受け持つメロディーは4分音符が短くならないように注意しよう。 終わり3小節のfffは倍音がくっきり聞こえるような濃い響きのある演奏で 最後の8分音符は、和声感が崩れないように。
全国吹奏楽コンクール2014年 課題曲Ⅲ
宮城県の民謡を題材とした曲だ。陸前高田に伝わる歌がその源流にあるらしい。 斎太郎は、掛け声「サイドヤラ」から来ている、ただの当て字だ。別に特別な由来があるわではないが、何と素朴な歌だろうか。この曲には2つの傾向がある。陰と陽。緩やかな部分とスピード感あふれる部分だ。メリハリを効かせ雰囲気を変えよう。曲に奥行きが出る。 冒頭や中間部の緩やかな速度の場面は、日本の民謡風を表現する。表拍を重く感じるのがコツだ。 一方の速い場面は、ポップス風に表現する。裏拍からの16分音符、シンコペーションを歯切れよく吹こう。
この曲、構造は意外とシンプルだ。少人数でも十分曲になる。日本的な独特のフレーズ回しを研究しよう。といっても演歌風になってはいけない。テンポを揺らしたりせず、メトロノームどうり演奏すること。歌合奏が意外と功を奏しそうな曲だと思う。ゆっくりしたところで発音が甘くならないように。テンポがあがって雑にならないように。シャープなキレの良さと美しい響きをキープすること。鍵を握るのはスネアドラムか。パーカッションとカチリと組み合うような音形も意識しなければどんくさい演奏になる。
斎太郎節の主題による幻想:徹底分析
[前奏部分]
冒頭は発音が不明瞭にならないようにしよう。「プゥワアン」と出てしまってはいけない。明かりが静かに灯るように、アクセントの付いていない自然だがクリアな発音を心がけよう。 オーボエなどの音の立ち上がりが良すぎる楽器は息を流さずタンギングをして、息を押し込んでいく「トゥ、フウウ」といった発音を試してみよう。チューバなど低音楽器は、力強く演奏しよう!特に低音は弱く聞こえがち。低音に向かってクレッシェンドをするつもりで響きを増していこう。特に、2小節目の3連譜で音が萎えてしまわないように!フェルマータまで緊張感のある音を。とはいえ、音をつぶしてしまってはいけない。ここは、冒頭部分の曲の黎明期。慎重に、美しく演奏しよう。
[A]
良い音、良い音程で、まず良い響きを作ること。分厚く、素朴なフレーズを磨きあげよう。次第にこの曲の魅力がにじみ出てくる。木管楽器はピッチに注意だ。9小節目からは、アルト、オーボエ、クラリネットは情感たっぷり朗々と歌おう。同じフレーズ同士でアーティキュレーションを統一しよう。フレーズがスッキリ聞こえるはずだ。特にユーフォニウムは、木管やトランペットのようにシャープなアーティキュレーションに合わせよう。
[B]
アーティキュレーションを正確に演奏すること。シンコペーションのまん中にあたる4分音符は少し強調すると躍動感が出る。チューバ、ユーフォなどの小節頭の8分音符は、音形で勢いを作ろう。アルトは、低音域になるが反応良く吹くこと。これらは、発音が遅れて聞こえがちな楽器なので注意。また、決してフレーズ感を大事にして音符が一つ一つバラバラの単発打ち込みにようにならないようにしよう。フレーズ感がイマイチわからなければ、音符をすべてスラーでつなげて吹いてみるといい。いくつかの音符がまとまってフレーズに聞こえるはずだ。テンポ感が合わないときは、スネアドラムをよく聞くこと。
[C]
mpになって音量が落ちるが、響きとスタッカートの音形はキープしよう。4小節目8小節目に出てくるバスクラなどの4分音符も鋭く吹くようにしよう。7小節目のアルト、15小節目のアルト、テナーは、それまでの流れを壊さないように、フレーズに乗っかろう
[E]
伴奏の4分音符は、スタッカートが付いているが短くなりすぎず響きを残す。付点8分音符と次の16分音符の間にしっかりとしたスキマを空けること。「チャーーチャラ」ではなく「チャーンッ!チャラ」だ。トロンボーンとユーフォのフレーズもスラーの切れ目できちんと音を切り、クリアな発音をすること。101小節目からは和声進行を意識しよう。
[F]
107小節目の3連符では最初の低音が聞こえにくいのできちんと頭の音を鳴らそう。息をしっかり入れて音を狙おう。
[G]
ここからは、音程に注意 [I] フレーズ感を感じながら演奏しよう。
[J]
Kに入る1拍前185小節目で十分に音量を下げること。sub.mfを守ろう。ちなみにこのsub.mfの前ではブレスはとらない方がよい。そのあとの長いクレッシェンドを意識しよう。
[K]
クラリネット1st等が受け持つメロディーは4分音符が短くならないように注意しよう。 終わり3小節のfffは倍音がくっきり聞こえるような濃い響きのある演奏で 最後の8分音符は、和声感が崩れないように。
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