2018/08/03 17:54:55
課題曲II
マーチ・ワンダフル・ヴォヤージュ一ノ
瀬季生
瀬季生
マーチの攻略法
1アーティキュレーションの整理、統一(音型、アクセント、つなげる音、つなげない音の違い)
2重くならないこと。メロディーから伴奏に至るまで軽やかに演奏しよう。ビート感を全員で統一する。
3メリハリをつけること(ダイナミックスと曲想に合った展開)
全体のバランスに気をつけながらではあるが、マーチは、いかに上記の項目を徹底できるかが勝利の分かれ目。
今回も「定番のさわやかなマーチ」を短期間にどうまとめるかが、指導者の腕の見せ所。
音色とアーティキュレーションに気をつけて無駄な音符のぜい肉を落とし、決めどころのハーモニーをカチリとハマるよう調整すれば合格圏内だろう。
休符や、つながっていない音符(スラー、テヌートが付いていない)をハッキリ表現しよう。
休符を感じるからこそ、曲に推進力とビート感、リズム感が生まれるのだ。
例えばスタッカートのそろい方一つでバンドの大体のレベルがわかる。バンドの実力ってそういうう細かいところに出る。日ごろの発音のピッチの甘さはどうしたって同じようなところに出てくる。しっかりと基礎練習すること。一人一人の日々の積み重ねが「人数×個人の練習時間」時間分の差となりとんでもない技術力の差になる。
後はがんじがらめに規制することで、音楽が消極的になり、響きの薄い音楽にならないよう。
音楽的魅力を感じない場合、まとまりが少ないと感じたときは、声を出して歌うおう。
アーフタクトの段階からフレーズをどっぷり感じよう。
メリハリをつけたければダイナミクスとアクセントに敏感になろう。
そのまま流れてしまうから、平凡な演奏になってしまう。
シンプルと言えばそれまでだが、低めのハードルを提示していかにそのハードルを越えてくるか見守る教科書的な課題曲といえよう。
この曲に超絶技巧を披露するスタープレイヤーはあまり必要ない。どちらかというと全体のブレンド力、音色の質の高さが求められる。
ゆったりとした太い温かい息で響きを出そう。
どんなバンドでも美しい楽曲に仕上げることは可能なのだ。
マーチなので重くならないように鼻歌のように軽やかに歌ってみよう。
コツは裏拍は鋭く表拍を意識してといったビート感の基本を体で感じること。足をふみ、数えるようなビート感ではだめ。
ビート感の要はもちろん低音楽器とパーカッション。他の楽器もこれらのビートセクションを良く聴くこと。スタープレイヤーも超絶技巧も必要ない。一人では絶対に出せないユニオンの美しいハーモニーを作ることを楽しもう。
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