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II スペインの市場で/山本 雅一



パーカッション主体に作り上げる曲


リズムセクションのビート感を損なわずに上品に仕上げよう。 冒頭 パーカッションと木管高音楽器(フルート群)とカチリとハマっていることが重要。 スピート感しかりバランスしかり、こだわるときりがない。 次のサックスから始まる「ブーンブーンブーン・・・」だ。曲を黎明状態の不安定な状態から音楽を引っ張りだして提示する。この勢いがそっくりそのまま曲の原動力、推進力となる。この曲は、短い音符をどのように演奏するかで、曲の色が決まる。 管楽器のブンチャカ、ブンチャカが雑に演奏されると、吉本新喜劇などのコメディー風の仕上がりになること請け合いだ。後は「スコアの縦の線」と「音の形」をひたすらカチリと合わせていく。 打ちこみのトランペットは固く鍵盤の音形に合わせよう。指揮者は交互に吹かせてみよう。意外とこの手の演奏に苦労する奏者は多い。管楽器は打楽器と違い、息を吹き込んでから楽器が完全に鳴るまで少しのタイムラグがある。そのため音の出始めがMAX音量の打楽器の音形に近づけるのに苦労するが、そこは基礎練習の領域。おなかの支えやブレスコントロールをしっかりとした音の発音を練習しよう。

リズムに関しては、もう一点。拍子が変わるところや、アーフタクトでリズムが不安定になりがち。要所要所のピッチも気にしたいが、最初は細かいメトロノーム的刻みで強制的に縦を合わせよう。

曲にメリハリを与えよう


音量変化に敏感になろう。響きを太くするようなうるさくないフォルテ、豊かな響きの保たれたピアノが出来れば、トップのバンドだ。どちらも大量の息による繊細なブレスコントロールが必要。こういうところに日ごろの基礎練習の結果が出る。



「リズムメイン」の場面は固い音色、「歌メイン」の場面は柔らかい音色で

「山形アクセント」は音形を作り、「松葉型アクセント」はしっかりティーッと音を張ることを忘れないこと。
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I マーチ・スカイブルー・ドリーム(第26回朝日作曲賞受賞作品) 矢藤 学


課題曲で「青空」をモチーフにした曲は、非常に多い。決して悪い意味ではなくコンクールの定番、18番コンセプトという意味だ。過去を見ても良曲ぞろいだ。今回の曲も例外ではなく、良くできた作品である。清く正しく美しく教科書的で吹奏楽らしい。光と影を織り交ぜたフレージングでメリハリもそこそこ効いており練習のしがいもある曲だ。作曲者はブログ「THE WIND SYMPHONY」の管理人さんということらしい。以前から課題曲に応募されており、落選した作品をニコニコ動画にアップしていたこともあるらしい。この方の吹奏楽に関する知識は相当深く、ブログも読みごたえがあったのだが、現在ブログは休止されているようだ。

では、この曲の練習方法等について以下分析をしていく。ひとつの練習案として参考になることがあれば幸いである。



冒頭部分は曲の看板

華々しくファンファーレから始まり、優雅に始まるマーチは、物語性すら感じられる。このファンファーレが原動力となって、上品に線を引っ張るように美しくマーチが始まる。 
冒頭部分はその曲の看板である。映画の予告編と同じであり、ここで観客の心をつかめないと、それ以上聴いてもらえないと思ってよい。コンクールに関してはもっとシビアだ。冒頭のミスの印象は二度と消えることはない。確実にポイントを押さえておこう。


【イントロ】
1上昇系フレーズ、2裏拍の短い打ち込み、3木管楽器のトリルなどの各セクション同士がカチリとハマるように研究しよう。 合奏する前に歌うことから始めてもよい。全員のスピード感とイメージの統一が先決だ。

1上昇系フレーズ
まるで階段を駆けあげるようなフレーズは音程を丁寧にチェックすること。金管セクションは堂々と太く豊かなハーモニーを響かせたい。フレーズの一番高い音(フレーズのピーク)は、音量と言うよりも明るく響かせる気持ちで演奏しよう。ハーモニーもしっかり決めること。いきなり力まかせにゴリゴリ吹くと、意外と音は飛ばない。そればかりか、こういうフレーズでは詰まった響きになってしまい爽快感も減ってしまう。

2裏拍の短い打ち込み
裏拍の短い打ち込み「ッタタ、ッタタ」は、鋭く固く刻もう。


【Aから】

冒頭でこの曲の軽快な主題が提示される。
アーフタクトの瞬間から、音楽は変わる。次のフレーズが始まっているのだ。フレーズの入りは、弱くならず勇気を持ってハッキリ(×大きな音で)入ろう。フレーズの頭は、音楽的エネルギーが強い。絶対に弱々しく不安定になってはいけないのだ。アーフタクト後の音は音形(音の輪郭)を付ける。メロディーの♪ティラ「ラン」「ラン」「ラン」...の所だ。この音の形(音の輪郭)で曲の軽さが決まる。ここを重く吹いてはいけない。何度も歌って音の処理や吹き方の統一を図ろう。タンギングのノイズ、音程の狂い、食いつきの遅れがないようにメロディーを磨いていくのだ。歌と楽器の演奏を交互に繰り返そう。

リズムセクションは遅れないように中注意。メロディーを聴きすぎず、パーカッションとともに安定したリズムが刻めるようにしましょう。

低音は短い音符について破裂音のような発音タンギングを控え、上品で洗練された発音を。しかし、音を短くシャープにすることで、響きが薄く「ペッ」「ファッ」という音色になってしまってはいけない。これは、息の量を減らしていることで楽器が十分に鳴らないことが原因だ。普段の基礎練習の時と吹き方が変わっていたりしないよう注意しよう。このような奏者は、一度レガート奏法での練習をおススメする。レガートで短い音でも響きを失わないような奏法が身に付いてから音形をシャープにする練習に移ろう。響きを失わない、艶やかなスタッカートができるまで練習あるのみだ。自分たちだけしかできない音色ブランドを立ち上げよう。
中低音楽器のユニゾンは和声を感じて演奏しよう。

フレーズをシャープに美しく

アティキュレーションを正確に
ぜい肉をそぎ落とし、マルカートを効かせよう。
「ぶわわわわ」を「ティラリララ」と一つ一つ音の輪郭がわかるようにしよう。アーティキュレーションを意識して、音をシャープにしよう。団子状態になっている音符のかたまりをまずは整理しよう。切るところは切る、つなぐところはつなぐ。

付点4部音符、付点8分音符の長さを守る

付点4部音符、付点8部音符は、メロディー、伴奏のいたるところに出てくる。
長さだけでなく吹き方のニュアンスを合わせよう。
寝かせるように吹くのか、ハッキリ音を立てて吹くのかなど統一させておきましょう!
ここは音を立ててマルカートで吹いた方が、重くならずいい。
また、付点8分の方が短くなりすぎてしまい、「タン、、タ」とまるで間に16分休符が入っているような吹き方をする吹き方をしていないか要注意。



効果的なアクセントでメリハリをつけよう

山形アクセントは固く、松葉型アクセントは音の響きを意識して音を張る。アクセントのないところでそこまで頑張る必要はない。メリハリをつけよう。忘れてはいけないのはアクセントはあくまで装飾にすぎないのだ。旋律に躍動感を与えたり、キリッと引き締めるため効果的なアクセントを研究してみよう。どうも決まらないときは、固い音色のパーカッションメインで音を作ろう。奏者は全員パーカッションを良く聴くこと。そこまでやってリズムが生きる。リズム感を出したいならパーカッションと低音のリズムセクション主導で何度も練習しよう。リズムセクションを主体に音作りをしてみよう。その他曲にメリハリを加える方法は以下のとおり。

  1. スネアドラムは、リムショットを確実にキメて進むこと。リズムが甘いと全体がダレる。
  2. マーチとはいえ能天気な野球応援風に仕上げないこと。色気のあるノリを演出しよう。声に出して歌い、全員のタイミングとイメージ統一を図ろう。
  3. ダイナミクスや音色の変化で曲を仕上げよう。木管メインと金管メインのシーンがある。音色にメリハリをつけると魅力が増す。 


フレーズのリレーを意識しよう

この曲は主となる旋律(主題)があり、それを楽器とタイミングを変えてぐるぐる繰り返している。冒頭から最後までつながるゆるやかな流れがある。まず誰が主体のメロディーなのか?自分はどんな役割かをしっかり理解しよう。旋律を担当する奏者は、常に自分が吹く前に吹かれたフレーズを良く聴こう。音色やフレージングがあまりにも違いすぎていないか、スピード感、リズムはお互いにきちんとハマっているか、常に気を払おう。自分が吹いたフレーズは少しずつ形を変えて次の人に受け継がれている。自分のフレーズだけでなく全体でうまくフレーズを紡げているかを確認しよう。




「効果的な練習」とは「地味な練習」

丁寧な練習を丁寧に積み上げていく。
単純な曲だからこそ、基礎能力がそのまま演奏に出る。まずは奏者の演奏能力の底上げをしていく。同時に、曲を丁寧に作り上げていこう。










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HN:
鈴幕府
性別:
非公開
趣味:
吹奏楽、オーケストラ
自己紹介:
楽器歴はトランペット、ユーフォ、ファゴット、オーボエ、アルトサックス。
オーケストラ、心理学、芸術などの要素を取り入れ、新しく本格的な音楽を作る。また、チームワークを大事に一人一人がもっと輝く、情熱を傾ける、感動するための音楽を目指す。吹奏楽の楽しさを伝えます。
2013/01/20 13:08:15